打越眠主主義人民共和国

”うちこし”と読みます

50年後の世界を予想しよう!

このブログだと避けているが、基本的に管理人は天下国家を無責任に論じるのが好きである。これからはこういうスケールの大きいことばかり考えてもいられなくなるので、思い切って青年期の卒業文集のつもりで天下国家を論じてみようかと思う。

題して「50年後の世界」。こういうのは50年後にどれくらい当たっているか確かめるのが楽しい。一方で大きく外してもそれはそれなので気楽に言いっぱなしにできるのもいい。そういうわけで、どんどん言いっぱなしていこう!

地球の気候変動

は大きな悪影響を世界中にもたらが、日本には悪いことばかりでもない。

地球の温暖化自体はすでに不可避な段階に入っているとは思う。「南極やシベリアの氷が溶けて地中のメタンガスが露出することで温室効果の連鎖が起きる」というシナリオには説得力がある。場所によっては気温上昇によって農作物が育たなくなるだろう。人間は一定より気温が高いともう生きていけないらしいが、東南アジアあたりはサハラ砂漠よろしく無人の地域が広がるのではないか。

しかし日本は四方を海に囲まれているので、気温上昇の影響は比較的小さい。気候は熱帯気候化し四季の彩りは失われてしまうが、人が住めなくなるほどではない。むしろ北海道あたりはかえって過ごしやすくなる。広大な平地を都市部として再開発してもよいし、農地を広げてもいい。同じようなことはシベリアを再開発できるロシアにも言えるだろう。

世界の人口爆発

によって淡水不足が深刻化し、日本は産油国ならぬ産水国になる。

人口学ほど正確な未来予測に成功してきた学問はほかに無いんじゃないだろうか。その人口学は今から50年後の2071年に世界総人口が約90億人でピークに達すると予想しているという。

だが人間が生活に活用できる水は地球上に存在する水全体の0.007%に過ぎない。もちろん沸かして戻すとかハイテク技術で濾過するとかすれば海水をいくらでも使えるのだろうが、コストの問題は残る。つまり増えていく人口に対して水の供給は追いつかない。

だが日本は四方の海から水分が山がちな地形に吹き付けて、とにかく水だけはいくらでもある。西アフリカ(とにかく人口が増える!)や中央アジア(人口は知らないが水は不足しそう。内陸は雨降りにくいんでしょ)に日本の水を売って売って売りまくるのだ。どの段階で水輸出産業が成立するかはわからないが、一度成立すればしばらく中東みたいに経済イージーモードを堪能できるだろう。それに甘えて産業が空洞化したりすると大変だが、まあその頃には自分も死んでいる。

日本の過疎化

で消滅する自治体が増える。これはもうしょうがないと思う。真っ先に消滅するのは(というか消滅しつつある)のは山間部。次に農村部、これには気候変動の影響もある。漁村は曲がりなりにも産業があるので無くなりはしないかもしれない。首都圏への一極集中は大きな問題として残るが、地方は地方内で県庁所在地への集中が進むので、いずれにせよ都市人口が人口の大半を占めるようになるだろう。

歴史ある地域に断絶が起こることや、地方経済の底が抜けることは残念だけど、過疎地の維持を諦めればいいこともある。土地が狭く災害も多いせいでとにかくインフラの維持に金がかかるのがこの国の大変なところだが、人口集中はインフラ管理を効率化させることにもつながる。ただ過疎地への投資をやめることは政治的には大きな問題になるので、ソフトランディングにはならないだろう。

国際情勢の今後は米中関係次第

ぐらいのことは正直誰でも言えるよね。

中国には大きな経済的発展のポテンシャルがあり、将来のGDP世界一は疑いようが無い。でも中国が世界秩序の覇権国になる未来は見えない。世界秩序の中心的な価値観をつくっているのは結局欧米だし、そうした価値観の本家本元を維持できるならアメリカの覇権は今後も続くだろう。

中国はアメリカに成り代われるのか? 自分の考えだと、少なくとも共産党政権が続く限りは難しい。今は人口ボーナスで調子がいいけれど、究極的には健全な経済成長には自由で公正な法制度と正当性を備えた政治権力が欠かせないと思う。共産党政権にはそのどちらも期待できない。

一方のアメリカには国土の広さや資源の豊かさ、両洋に囲まれた地理上の安全さ、そして多様な移民を受け入れることによる人材的活力がある。たしかに最近は政治上の混乱が続いて調子が悪いけれど、中国と対抗できる基礎体力が無くなったりはしない。

それじゃあ中国が民主化したら? それはそれでなんとも言えない。長年の政治教育で20世紀的なナショナリズムが遅れて定着した国が民主化すれば、その政権は今よりもむしろ攻撃的な外交を展開するかもしれない。今の共産党政権にはなんだかんだいっても本気でアメリカと戦争するような狂気は無いだろう(と自分は思う)が、同じことを民主化した中国に期待してもいいのか?

日本にとって一番いいのは民主化した中国が平和的に台頭し経済的繋がりが強化されること。次点で共産党政権がアメリカの覇権に挑戦せず平和的に台頭すること。体制に関わらず中国がアメリカに軍事的挑戦を挑み、日本がそれに巻き込まれるのが最悪。

この予測では基本的にポジティブな方向に予想しているので、ここでは一番いい結果を期待することにしたい。

AIとロボットが人間の代わりに働く

ようになって、歴史上初めて人類が労働から開放される。といいなあ……。これは予想というよりは願望だ。20世紀の人が書いた「2001年の世界はこうなる」って今どうなってんの? 空を飛ぶ車も無いし、あの謎のチューブを通る電車みたいなやつも無いし。

でも働いてなにかを生産することが人間が開放されたら人間は何をやるんだろう。ベーシックインカムを受け取って享楽にふけるだけの人生が当たり前になるのだろうか。それはそれでなんだか楽しみが無いな……。そんな風に思うのは俺がまだ真剣に労働したことがないからなのか? あるいはパンとサーカスに困らない老後に満足するのかも。

 

以上、5つのトピックについて50年後を予想してみた。知識も想像力も浅はかな駄文だが、こういうことを頭のなかでこねくりまわすのが楽しかった、という気持ちを再確認できたのはよかった。読者の皆さんの未来にも幸あれ。